レンタカーに傷をつけてしまった。バレる?バレない?

「少し擦ってしまったけど目立たないからバレないだろう。」

「知らないうちについた傷は自分のせいじゃない。」

このように、少しだけ擦ってしまったり、知らない間についた傷は、修理代がどれだけ請求されるのか不安になり、できれば黙っていたい気持ちになりますよね。

もし傷がついた事を伝えずに返却したら、バレるのかバレないのかも気になるところです。

バレたときのリスクはどういう事が考えられるのか、バレなかった場合でも、後日請求されることがあるのでしょうか。

今回は傷をつけてしまった時の正しい対処法と、傷をつけてしまう可能性を見越した予防法についてご紹介します。

この記事の監修者

GOGOマンスリーレンタカー代表

舟橋 裕司


長年レンタカー会社を運営して得た、深いレンタカーの知識を記事にてご紹介。また、ファイナンシャルプランナーの資格を保持しており、保険関連の専門的な知識も交えて、レンタカー初心者でもわかりやすい情報を発信します。

目次

傷はバレるのか

結論から言うとバレます。

どんなに小さな傷でもプロの目はごまかせません。

市販の傷消し剤で修理したとしても、修理跡をプロが見れば分かります。

ただし傷といっても自分で擦ってしまった傷や、知らない間につけられた傷、走行中に飛び石でできた傷など様々な傷がありますよね。

果たしてこういった傷がすべて許されないのでしょうか。

傷の許容範囲

すべての傷について許されないのであれば、レンタカーに乗る際はかなり精神をすり減らしてしまいますが、中には許される傷もありますのでご安心ください

では許される傷と許されない傷の違いをご紹介します。

許される傷

許される傷は2種類あります。

1つ目:通常運転でついてしまう傷

走行中に多いのが飛び石の被害です。

前から飛んでくる物に対処する事は難しく防ぎようがありません。また、ドアノブに手をかけようとした時に、ボディを爪で軽く触ってしまう事も多いのではないでしょうか。

2つ目は:もともと付いていた傷

レンタカー利用開始時には必ず相互確認を行うのですが、その時についていた傷も許容範囲内となります。

許されない傷

では次に許されない傷というのはどういったものでしょうか。

ずばり上記で挙げた傷以外のレンタル期間中についてしまった傷全てです。

乗りなれていないレンタカーだと車幅感覚をつかむのが難しく、駐車する時や角を曲がる時に擦ってしまい傷がつく事も多いです。このように、自分でつけてしまった傷はもちろん許されない傷です。

ただこういう傷は自分でもつけてしまったという認識があり受け入れざるを得ないと思いますが、問題は次のパターンなどによる傷です。

ずばり『不可抗力によってついてしまう傷』です。

たとえば駐車場に停めて車から離れている間に、隣の車のドア開け閉めで傷をつけられてしまったり、当て逃げされて前が凹んでしまったなど、こういう不可抗力によってついてしまった傷も許されない傷なのです。

自分がつけた傷ではないから責任がないと思ってしまいがちですが、それは『管理責任』となりレンタルした人に責任が発生してしまいます。

許されない傷をつけてバレた際のリスク

バレないだろうと思っていたら返却した時にバレたり、傷に気が付かずに返却した場合のリスクはどういう事があるのか気になりますよね。

車両保険が適用されない

保険には適用条件があり、基本的にはレンタカー店と警察への連絡が必要です。

なぜなら保険は事故発生が適用の条件となっているのですが、警察へと連絡をしないと事故扱いにならないからです。

またレンタカー店へと連絡しないと保険会社へと連絡がされないので保険はもちろん適用とならないです。

よってこの2カ所への連絡が保険適用の大前提になるわけですね。

ですので連絡を怠ってしまうと、万が一に備えてせっかく付けた車両保険が適用されなくなり、全て実費負担となります。

その場合、小さい傷だと数万ほどですが大きい傷だと数十万円になることもあり得ます。

対物保険が適用されない

たとえばガードレールにぶつかりガードレール自体を破損させてしまった場合の修理費用等も、本来は対物保険の対象になりますが、この保険も警察とレンタカー店への連絡が適用条件となります。

もしバレるのを恐れて連絡を怠り、後日警察がガードレールの破損をレンタカーによるものだと断定した場合、通報していなかったことで保険は適用されず、レンタカー修理費に加えてガードレール修理代も実費負担となります。

※ガードレールの修理代相場は10万円以上です。

ちなみにこの場合保険が下りないことに加えて『警察への連絡義務』違反も加わるので、懲役や罰金が加わることもありますので気を付けましょう。

傷をつけてしまった時の正しい対処法

レンタカーに傷をつけてしまうと焦ってしまい、正しい判断ができなくなってしまいます。

黙っていようものならば、前述したように状況はどんどん悪くなってしまいます。

ではそうならないための正しい対処法をご紹介します。

レンタカー店へと連絡する

まずはレンタカー店に連絡する事で、色々とアドバイスや今後の流れの説明を受けたり、別の車両手配などについても相談する事ができますし、なにより傷をつけてしまったという焦った気持ちを落ち着かせることができます

まずは気持ちを落ち着かせて、レンタカー店の指示にしたがって行動しましょう。

警察へと連絡する

前述したように保険は事故発生が適用の条件となりますので、他人やモノに被害が無い場合でも、必ず警察に連絡を行い『事故証明』をもらいましょう

また相手がいる事故の場合は、警察へ事故状況をその場で話しておくと、あとから相手に『実は向こうから一方的にぶつけられた』などとこちらに不利な発言をされる心配が無くなるというメリットもあります。

こういった理由からも、警察への連絡は重要なのですね。

傷をつけることを見越した予防法

一番良いのはレンタカーに傷をつけないことですが、特に運転初心者や普段運転をしない方は気を付けていても傷をつけてしまう可能性があります。

こういった方は傷をつけてしまうことを見越して予防しておけば、万が一の時に高額な請求をされずに済みます。

その予防法をいくつかご紹介します。

免責補償に入る

レンタカーの保険は基本的に使う際いくらか自己負担をする必要があり、そのお金を免責金といいます。

免責補償とは、その免責金を0円にすることができる補償制度です。

免責補償制度は1日あたり1,200円程度から加入ができますので、もしレンタカーの運転に自信の無いかたであればその金額はケチらずに加入することをおすすめします。

ただ1ヵ月などの長期レンタルで加入するには6,000円~12,000円程度料金に上乗せされてしまい、レンタル料金自体が高額になってしまいます。

よって長期の場合は免責補償金が料金に含まれているお店を選ぶことが重要です。

車両保険付きのレンタカー店を選ぶ

車両保険とは、レンタカーの修理費用を補償してくれる保険です。

レンタカー保険に車両保険がすでに附帯されている場合もありますし、別途費用を上乗せして加入できる場合もあります。

これもレンタカーの運転に自信の無い方は加入を強くおススメしますが、別途加入する場合は1ヵ月あたり6,000円〜12,000円程度かかってしまいますので、免責補償と同様に車両保険が料金に含まれているレンタカーを選ぶと良いでしょう。

レンタカーを安心して運転するためにも保険は大事ですが、長期で利用する場合は負担が大きくなりますので、補償内容と上乗せ料金を天秤にかけてみて判断をしましょう。

まとめ

傷をつけてしまった場合、ごまかそうとしても必ずバレてしまい、より高額な損害賠償をされてしまうリスクがあります。またモノを壊して通報しなかった場合はさらに懲役などの罰則も上乗せされることでしょう。

ですので傷がわかった時点ですぐにレンタカー店へと連絡をするようにしましょう。

また運転に自信が無いかたは特に、保険が充実していて尚且つ保険料がすべて料金に含まれているような良心的なレンタカー店を選ぶと良いですね。

一番良いのは事故を起こさないような安全運転を心がけることです。

では安全運転で充実したレンタカーライフを送りましょう。

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この記事を書いた人

『GOGOマンスリーレンタカー』代表。長年レンタカー会社を運営して得た、深いレンタカーの知識を記事にてご紹介。また、ファイナンシャルプランナーの資格を保持しており、保険関連の専門的な知識も交えて、レンタカー初心者でもわかりやすい情報を発信します。

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